「トリガーとバッチって何?」Adobe Marketo Engageを活用する上で、最も重要な機能であるスマートキャンペーンのトリガーとバッチの違いを分かりやすく説明します。またトリガーとバッチの役割と設定方法、併用した場合などのケースをキャプチャ付きでわかりやすく解説しています。
◆目次
1. トリガーキャンペーンとは
2. バッチキャンペーンとは
3. スマートリストルール論理式について
4. トリガーキャンペーンとバッチキャンペーンの使い分け
5. まとめ
1. トリガーキャンペーンとは?
「トリガーキャンペーン」とはAdobe Marketo Engageで指定した特定の「行動条件」を満たしたリードを対象にアクションを実行できるスマートキャンペーンです。
「行動条件」とは「メールの開封」「Webページの閲覧」「データ値の変更」などのリードアクティビティのことです。
「行動条件」はスマートキャンペーンのスマートリスト内で「トリガー」として設定します。「トリガー」は下図のようにオレンジ色をしています。
例:配信した特定のメールを開封したタイミングでリードの所有者にアラートメールを配信するスマートキャンペーン
さらに「トリガー」条件内の「制約の追加」を使用すれば「トリガー」条件の詳細を設定することが可能です。「制約の追加」で特に使用頻度が高いのは「アクティビティ日」「最小回数」です。
・「アクティビティ日」は「行動条件」が発生する期間を指定できます。
・「最小回数」は「行動条件」が○回以上発生した場合にアクション実行する。など回数の指定をすることができます。
例:今月中に5回以上特定のメールを開封した場合アクションを実行するスマートキャンペーン
また、「トリガー」条件は複数条件を同時に設定することができます。「トリガー」条件が複数存在している場合、設定したいずれかの「トリガー」条件が発生したタイミングでアクションが実行されます。
例:「test_1.mail_test_1」「test_1.mail_test_2」のいずれかのメールが開封された場合アクションが実行されるスマートキャンペーン
2. バッチキャンペーンとは
「バッチキャンペーン」とは指定した特定の「属性条件」を満たすリードを対象にアクションを実行できるスマートキャンペーンです。
「属性条件」とは「役職」「都道府県」などのデモグラフィック属性以外に「過去○日の期間に○○した」といった過去の「行動条件」も使用することができます。
「属性条件」はスマートキャンペーンのスマートリスト内で「フィルター」として設定します。「フィルター」は下図のように緑色をしています。
「バッチキャンペーン」では「スケジュール」で実行のタイミングを任意の日時や頻度で設定することができます。
例:部門が「マーケティング部」のリードに対してメールを配信するスマートキャンペーン
さらに「フィルター」条件内の「制約の追加」を使用すれば「フィルター」条件の詳細を設定することが可能です。
例:過去1日の期間内に特定のメールを開封したことがあるリードを対象にするスマートキャンペーン
また、「トリガー」条件と「フィルター」条件は同時に設定することが可能です。「フィルター」条件で設定した特定のリードの中で「トリガー」条件を起こしたリードが対象になりアクションが実行されます。
例:部門が「マーケティング部」のリードの中で特定のメールを開封した場合アクションを実行するスマートキャンペーン
3. スマートリストルール論理式について
「スマートリストルール論理式」とは、「フィルター」条件を使ってandとorを組み合わせた、複雑な条件抽出をすることができる機能です。
「スマートリストルール論理式」は下図から設定をします。
スマートリストルール論理式は以下の3つから選択することが可能です。
■全フィルター
「フィルター」条件のデフォルト設定です。複数の「フィルター」条件が全てand条件で抽出される設定です。
例:「フィルター1」and「フィルター2」and「フィルター3」and「フィルター4」
■任意フィルター
複数の「フィルター」条件が全て or条件で抽出される設定です。
例:「フィルター1」or「フィルター2」or「フィルター3」or「フィルター4」
■詳細フィルター
複数の「フィルター」条件をand条件とor条件を組み合わせた複雑な条件で抽出ができる設定です。
例:「フィルター1」and(「フィルター2」and(「フィルター3」or「フィルター4」))
4. トリガーキャンペーンとバッチキャンペーンの使い分け
ここまで「トリガーキャンペーン」と「バッチキャンペーン」について説明してきました。しかし、実際にスマートキャンペーンを活用する際に「トリガーキャンペーン」と「バッチキャンペーン」のどちらを使うべきか悩んでしまうこともあるかと思います。その際は以下を意識して使い分けをしてください。
■「トリガーキャンペーン」を使用する例
・新規リードが登録されたら、ウェルカムメールを送信する
・リードが特定のページを訪問したら、そのリードに対して特定のメールを送信する
・リードが特定のコンテンツをダウンロードしたら、そのリードに対して特定のホワイトペーパーをメールで送信する
■「バッチキャンペーン」を使用する例
・新製品の発売を告知するメールを、あらかじめ設定した日時にリスト全体に送信する
・セールスに、直近のマーケティング活動に関するレポートをあらかじめ設定した日時に送信する
・特定の期間のアクティビティのトラフィックが特定の閾値を超えたら、ステータスを変更する
上記例のようにリードがアクションを起こした際に、リアルタイムに動かす必要があるものはトリガーキャンペーンを利用します。
一方で、スケジュールで実行するものや繰り返し実行するもの、リアルタイムに動かす必要のない場合には、バッチキャンペーンを利用します。
実装を進めていくと「トリガーキャンペーン」が増えてしまいがちですが、あまりに「トリガーキャンペーン」が多すぎると処理が重くなるケースや、トリガーが複数動くことで想定した動きと異なった動きになるケースもあります。
そのため、本当にその設定はトリガーキャンペーンで設定するべきか、それともバッチキャンペーンの設定で良いかを考えながらスマートキャンペーンの設定を進めるようにしましょう。
5.まとめ
トリガーキャンペーンとバッチキャンペーンはAdobe Marketo Engageのスマートキャンペーンを活用する上で最も基本的であり重要な機能です。さらに「スマートリストルール論理式」や「制約の追加」を活用すれば可能性は無限大に広がります。
ぜひ、機能を使いこなしマーケティング活動の幅を広げてください。
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