国内シェアNo.1※1の帳票クラウドサービス「SVF Cloud」やデータ活用プラットフォーム「MotionBoard」などを提供し、企業のデータ活用を支援する大手ソフトウェア・クラウドサービスメーカー、ウイングアーク1st。同社は、「UpdataNOW」などの大規模カンファレンスや外部媒体で獲得したリードのMAツール(Adobe Marketo Engage)への手動インポートによる煩雑な工数、属人化、インサイドセールスに連携するまでの即時フォローを手離れよく短くすることが課題でした。
Lead Brizzyを導入することで、外部媒体やイベント管理システム(シャノン)との自動連携を実現。リードインポート作業を「限りなくゼロ」に削減し、属人化を解消、接続率向上に貢献しました。当時の様子や導入後の変化などを、コーポレートブランド&コミュニケーション統括部CRM Ops Gの谷井氏と城山氏にお聞きしました。
※1 出典:デロイトトーマツミック経済研究所株式会社発刊ミックITリポート2025年12月号「帳票設計・運用製品の市場動向2025年度版」図表2-5
【運用】製品/サービスのベンダー別売上・シェア推移2024年度実績( https://mic-r.co.jp/micit/2025/ )
導入企業概要
ウイングアーク1st株式会社
事業概要:「SVF」「Trustee」などの帳票・文書管理事業、「Dr.Sum」「MotionBoard」などのデータエンパワーメント事業、AIプラットフォーム事業などを展開
所在地:東京都港区
インタビュイー
コーポレートブランド&コミュニケーション統括部CRM Ops G GMG
谷井 沙矢香 氏
コーポレートブランド&コミュニケーション統括部 CRM Ops G
城山 里穂 氏
港区六本木に本社を構えるウイングアーク1stさま。国内シェアNO.1、累計導入社数、38,000社以上の帳票基盤「SVF」※1※2や、累積導入社数3,900社以上のデータ活用プラットフォーム「MotionBoard」などを提供し、国内11拠点、海外に4拠点を持つ、大手ソフトウェア・クラウドサービスメーカーです。
とくに「MotionBoard」は、DWH(データ・ウェア・ハウス)やCRM(カスタマー リレーションシップ マネジメント)などの多彩なデータソースと連携し、リアルタイムに情報を可視化・分析・共有できるプラットフォームとして、企業のデータドリブンな経営を縁の下で支えています。
同社内ではマーケティング業務の可視化や、商談管理などで自社サービスの「MotionBoard」をフル活用しています。
※1 出典:デロイトトーマツミック経済研究所株式会社発刊ミックITリポート2025年12月号「帳票設計・運用製品の市場動向2025年度版」図表2-5
【運用】製品/サービスのベンダー別売上・シェア推移2024年度実績( https://mic-r.co.jp/micit/2025/ )
※2 累積導入社数(2025年2月末現在)
ウイングアーク1stさまが毎年、開催している「UpdataNOW」は、企業のデータ活用をテーマとした、国内最大級のビジネスカンファレンスです。オンラインとリアルのハイブリッドで開催され、大手企業や自治体、有識者などが登壇しデータ活用の最新トレンドを学ぶことができます。
2025年は名古屋、大阪、東京の3会場で実施され、100を超えるセッションがマルチトラックで開催されました。一万人を超える大規模イベントで、Lead Brizzyによるシステム連携で、チャネルごとの集客状況の可視化などを行い、イベント運営に生かしています。
複数のプロダクトを提供しているウイングアーク1stさまには、マーケティングに関わるメンバーも50名近くと数多く在籍しています。インタビューに協力いただいた谷井氏と城山氏はその中の「コーポレートブランド&コミュニケーション統括部CRM Ops G」という部門に所属。CRMやマーケティング・オートメーションなどのシステム環境の運用や、顧客データ基盤の整備などを担います。システムの導入や自動化、ダッシュボード設計など、まさに、データドリブン・マーケティングの中枢を担う専門チームです。
同社では、Webや外部メディア、共催セミナー、展示会、そして上述のカンファレンスなどさまざまなマーケティング施策をプロダクト横断で推進。リードマネジメントは、CRM Ops Gを中心に仕組みを構築し、現在はAdobe Marketo EngageとSalesforce、そして「MotionBoard」で行っています。
日々、データを活用したマーケティングを実践する同社ですが、獲得したリードの連携という観点でいくつかの課題を抱えていたといいます。
リード獲得に複数の外部媒体を活用していた同社ですが、MAツールへのインポートはすべて手動でやらざるを得ない状況でした。同じ製品でもオンプレミスとクラウドでリストが分かれていることもあり、複数商品を媒体ごとに分けてダウンロード、項目のマッピングなどの加工を行ったうえでシステムにインポートしていました。
データ加工を伴うインポート作業は属人化しがちで、担当者が休暇を取りにくい、休むとインポートが滞るといった弊害も生まれます。
また、外部媒体で獲得したリードは、鮮度が命です。インサイドセールス部門としては即座にフォローしたくてもできない、という状況に陥っていたと、城山氏は振り返ります。
もう1つの課題として、イベントやセミナーで獲得したリードのシステム連携がありました。ウイングアーク1stさまでは、イベント管理にシャノンのシステムを活用していました。Adobe Marketo Engage ⇒ Salesforceの連携は組めていたものの、シャノン連携は未実装だったといいます。
谷井氏は当時のことを以下のように振り返ります。
「個別のセミナーやイベントは手動でインポートをしていました。ただ、UpdataNOWは一万人規模です。全社が一丸となって集客を行うため、集客経路なども含めた日次でのリード状況の可視化が不可欠でした。システム連携できないままだと、毎日手動でインポートしなければならない。情報共有の遅れやミスにつながるかもしれない、という焦燥感がありました」
こうした課題が顕在化していたところに、社内のメンバーからの紹介で偶然、Lead Brizzyのことを知ったと谷井氏はいいます。
まずはLead Brizzyを活用した外部メディア連携からスタートしました。その効果を城山氏は以下のように語ります。
「Lead BrizzyとMarketoを連携したことで、外部媒体リードのインポート作業はほぼゼロになりました。属人性も解消され、インサイドセールスも即時フォローができるようになりました。一括資料請求は出遅れると極端に接続率が下がるのですが、即時フォローができるようになったことで接続率も上がったというコメントをもらっています。手動だとどうしてもミスはゼロにならないため、そうした心理的なストレスも減りました」
シャノンとの連携はBrizzy側で開発しました。秋に開催されるUpdataNOWは、夏ごろから集客を開始します。2月ごろから開発をはじめ、6月にはテスト、そして実装が無事完了しました。谷井氏は当時のことをこう振り返ります。
「もしも、システム連携ができていなかったら、集客から会期中の3か月間、毎日30分から1時間のインポート作業に追われることになっていました。集客状況の可視化やセールス部門との連携にも支障が出たかもしれません。ほんとうに助かりました」
システム連携は思わぬ副次的効果を生みました。自動連携が実現する前は、インサイドセールス側とマーケティング側で、インポート作業を週1回にするか週2回にするか、フォローのタイミングをどうするかなどを都度、協議していました。こうした「社内調整」の時間が激減し、「お客さま目線でどのような施策にリソースを費やすべきか」「どのなタイミングでどのようにフォローするのがよいのか」など、顧客と真摯に向き合うための時間に充てることができるようになったといいます。
最後に谷井氏はこう締めくくります。
「今後も、UpdataNOWは引き続き同規模で開催し、お客さまにとってよりよいイベントになるように工夫を凝らしていきます。データ連携がスムーズに行えることは、インポート作業や社内調整に取られる工数を、お客さまのために使えるようになることでもあります。今後も自動化できる工程は自動化し、お客さまと向き合う時間を増やしていきたいと思います」
マーケティングのシステムを担う専門チームがあることに、まず驚きました。しかし、取材を進めるとそれは、自動化を通じてインポートや社内調整などの余計な工数を減らし、その分を顧客と向き合う時間に充てる、という同社のスタンスを体現したものであると理解できました。数多くの企業のデータ活用を推進する同社は、データ活用を実践しそれを顧客への提供価値に昇華する、まさにデータ・ドリブン・カンパニーといえるのではないでしょうか。